虹の橋病院グループでは、介護スタッフに対し、グループ内の介護福祉士や理学療法士・作業療法士、外部講師による介護技術研修を定期的に実施しております。
3月5日(水)に、高松帝酸株式会社様による「在宅酸素療法について」というテーマで研修が行われました。

Home 在宅で行っていただく ・ Oxygen 酸素 ・ Therapy 療法 の頭文字をとって ” HOT ” と言います。
下記の疾患等により、身体の酸素濃度が一定の基準を下回り、HOTが必要であると医師が判断した方が治療の対象となります。
◆高度慢性呼吸不全例
◆肺高血圧症
◆慢性心不全
◆チアノーゼ型先天性心疾患
室内気で動脈血酸素分圧(PaO2)が60mmHg以上、動脈血酸素飽和度(SaO2)が90%以上の状態を言います。
また、CO2<45mmHgではⅠ型呼吸不全、CO2≧45mmHgではⅡ型呼吸不全のように呼吸不全は2つに分類されます。
⓵COPD(慢性閉塞性肺疾患)
⓶肺結核後遺症
⓷肺がん
⓸肺繊維症・間質性肺炎・じん肺・膠原病・農夫肺
HOTのCOPD(慢性閉塞肺疾患)患者数は全体の45%を占めており、喫煙と関係深い疾患です。また、全体の18%を占めている、肺繊維症・間質性肺炎・じん肺・膠原病・農夫肺は増加傾向にあります。
酸素ボンベと周辺機器についての説明や注意点について、ご指導いただきました。


酸素ボンベ使用時のモードは、‟ 同調 ”と‟ 連続 ”の2種類のモードがあり、モードによってボンベの持ち時間も異なります。また、酸素は火をよく燃やす為‟ 火気厳禁 ”であり、ボンベ交換時や酸素吸入時等は特に取扱いに注意しなければなりません。


酸素濃縮装置・付属品の使用方法やお手入れの仕方もご指導いただきました。
●電源コード・スイッチが正しく入っているか確認する
●警報等のブザー音が鳴っていないか確認する
●定期的にフィルターを取り外し、ほこりを取り除く
●加湿器に精製水を入れ、正しく取り付ける
●カニューラのこまめな洗浄・交換を行う
酸素ボンベ・酸素濃縮装置の適切な使用や定期的な手入れを行うことで、HOTを安全に実施することができます。
使用方法や手入れ方法について、職員間で再確認・周知を行い、HOTを実施することで息切れの症状等が改善され、生活の質(QOL)の向上へ繋げることの重要性について学ぶことができました。