2025.02.15

【介護技術研修】する側もされる側も楽な介護術

2月12日(水)に、専門学校健祥会学園様による「する側もされる側も楽な介護術」というテーマで講義が行われました。

これは徳島県の事業で、県内の介護施設・事業所で働く介護職員のキャリアアップやスキルアップを目的として開催されている介護出張講義です。

今回は、専門学校健祥会学園の井手 法子先生に立ち上がり時とベッド上から起き上がる際の介助のポイントについてご講義いただきました。

楽な介護とは?

介護をされる側の立ち上がり時には、介護者は力の方向と介護をされる側の動く方向をコントロールします。

実際に職員同士で試してみました。下記の写真は、井手先生に介護をされる側の役をしていただいた様子です。

介護される方には介護者の腕の上の部分を持ってもらい、介護者は介護される方の肘の下を持って立ち上がりの介助を行います。

また、介護者は立ち位置に注意します。介護される方の横に立つことで、十分に前傾できるスペースが確保されます。このとき、声かけも大事になります。

「しっかりと前かがみになってください」

「お辞儀をしてお尻が椅子から離れたら立ちましょう」

「(視線を上げるために)前を向いてください」

このように、1つの動作に1つずつ声かけを行います。

障がい別移乗介助方法

脳梗塞の後遺症などでマヒ側がある場合は、立ち上がる際に弱い方の足では支えることはできません。

その際の介助方法について、井手先生にご指導いただきました。

介護者の両足の間に健側を入れる
お尻(座骨)を持って持ち上げる
ベッド上での上方移動

ベッド上で利用者様を上方へ移動する場合に負担の少ない介助の仕方も勉強しました。

ポイント

●ベッド柵を外す

●ベッドを膝上げし、足の部分を高くする

●左手は肩甲骨の下に添える

●右手はお尻の下(座骨)に添える

●肘を引いて自分の方へ引き付ける

まとめ

介護を行っていると自分の体にも負担がかかってしまうこともありますが、この研修で自分にも介護される側の方にも楽な姿勢・体勢で介護できる仕組みを改めて理解することができました。また、本日教えていただいた、お風呂上がりなど体が温まっている状態で股関節のストレッチなどで柔らかくすることで、介護者である自分の体のケアも意識していきます。

介護者であるということを再度自覚し、介護者と介護される側の方どちらにも負担のかからない介助の仕方を心掛けていきたいと思いました。本日は大変貴重なご講義をありがとうございました。